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【仮想通貨で歴史を学ぶ】イーサリアムの大型アップロードを三国志・魏王朝の興亡に例える

巷で話題のETH(イーサリアム)のMerge(マージ)でPoWETHとPoSETHに分離されるという話・・・。
もともとは、ETHの最終形態としてコンセンサスアルゴリズムPoW(Proof Of Work)→PoS(Proof Of  Stake)に変更するまでのロードマップとしてETHのアップデートを4段階で実施されるという話がありました。

・フロンティア(2015年7月30日完了)

・ホームステッド(2016年3月14日完了)

メトロポリス(2019年3月1日完了)

・セレニティ(2022年9月以降予定?)

2022/8現在、その最終段階「セレニティ」の直前の状態です。

 

このイーサリアムのアップデートを三国志の雄「魏王朝」の興亡史に例えて解説するというマニアックなシリーズを始めさせていただきます。

目次:

◆フロンティア(Frontier):曹操の時代

2015年7月30日に「Frontier(フロンティア)」はリリースされました。

これは正式なリリース前の実験段階のプラットフォーム用(開発者向けのアップデート)の位置づけです。
将来的にPos化を実現するための開発の基礎固めができたということになります。


 

三国志の主人公の一人ともいえる曹操は、後漢に仕えた武将で黄巾党の乱で名をあげ、董卓呂布袁紹劉表などの政敵を次々に倒し、後漢の丞相として皇帝を凌ぐ権力者になりました。

213年に後漢重臣らの提案に従い魏公となります。
そして(216年)に魏王を名乗ります。
この時点の曹操は、あくまで後漢帝国の一藩国の王という立ち位置でした。
しかし後に三つ巴の争いをする魏・呉・蜀の3つの中で一番強大な魏国の基盤を作ったということになります。


◆ホームステッド(homestead):曹丕の時代

ホームステッドはフロンティアをより安定的な開発環境にバージョンアップが成功されたと2016年3月14日に発表されました。


曹丕220年に父・曹操が逝去すると、魏王に即位し後漢の丞相職を受け継ぎました。
既に後漢帝国では安定した政治基盤を築いたことを内外に知らしめました。


2016年6月に当時の価格で65億円(360万ETH)がハッキングによって盗難されるという「THE DAO事件」が発生しました。
この事件は、イーサリアム上でスマートコントラクトを利用して開発されたDAOというアプリケーションの脆弱性を攻撃されたことで発生したものです。
 この事件の被害者救済のためにETHコミュニティの約90%の賛同を得て、ブロックチェーンをハッキングされる前の状態にロールバックしてハードフォークをすることで終結させたのですが、その後「何らかの意思の介入で通貨の使用を差し止める行為は行われるべきではない」というコミュニティメンバーによってイーサリアムブロックチェーンを継承したイーサリアムクラシックが誕生する契機になりました。

 

曹丕は、後漢皇帝:献帝禅譲を迫って皇帝の座に即位しました。 
事実上後漢が滅亡し、洛陽の都は魏帝国の首都となった。(220年)
しかし、後漢皇帝の親戚筋である蜀の劉備はそれを認めず後漢を継承する思想を掲げて「蜀」の皇帝を名乗ることになる。
後に、孫権も「呉」の皇帝を名乗り、三国志の時代が始まるのである。

メトロポリス(Metropolis):曹叡の時代

メトロポリスは、高い匿名性技術「Zk-SNARK」/「ゼロ知識証明」の採用や、セキュリティ強化、更なるネットワークの安定性、PoSへ移行への準備という重要な位置づけのアップロードでした。

 

曹叡は、16歳の時、母の甄氏は父の曹丕に誅殺されました。そのため曹丕曹叡を好まず、表舞台に立つことも許されず司馬懿のような一部の重臣にしかその存在を知られていなかったといわれています。
父の曹丕も別の息子を皇太子にする意向だったとされています。
226年に曹丕が病床で重体に陥ってから、司馬懿などによって皇太子に立てられ皇位を継承することになりました。

三国鼎立の真っただ中で非常に重要な時期での即位となりました。

 

メトロポリスでは、2度のハードフォークが実施されました。

ビザンチウム(Byzantium)(2017年10月16日)
コンスタンティノープル(Constantinople)(2019年3月1日)

このコンスタンティノーブルは2度延期されました。そのため実施そのものを危ぶむ声もありましたが、ハードフォーク終了後は安定しております。

 

この時期に魏は、蜀の諸葛亮による5度の北伐を受けることになります。

その際に諸葛亮が主君の劉禅に奉った「出師の表」と呼ばれる上奏文が有名です。 226年「前出師の表」と227年「後出師の表」の2つがあります。

諸葛亮の北伐によって魏は一時期、長安の手前まで進撃を許すことになり、国の存続が危ぶまれたが、司馬懿による懸命な専守防衛策によって蜀軍の進軍を止めることに成功します。
五丈原の陣中で諸葛亮の死去によって、北伐は終わる(234年)。
239年、曹叡は36歳という若さで死去してしまいます。

 

余談ではあるが、丁度この時期(238年)には 日本の邪馬台国の女王:卑弥呼は魏に対し朝献の使者を送っている

 

また余談ではあるが、VRアート界の女神:せきぐちあいみ氏がETHチェーンを利用したNFTアート界に本格参入した時期は2021年3月なので、この時期からNFTを意識していたのではないかと思われる。

せきぐちあいみ氏の代表的NFTアート「幻想絢爛」

opensea.io

 

◆セレニティ(Serenity):曹芳の時代

2020年12月1日に、テストネットとしてイーサリアム2.0(通称ビーコンチェーン)」がスタートしました。


テストネットで開発した内容を現行のETHメインネットに統合(Merge)することで、PoWからPoS(Casper)へ移行させETH開発の最終形態を目指しております。
このMergeが実行されても、ETH所有者やDapps利用者は、資産が凍結したり失効するのでは?と気になるところですが、履歴などは全て移行されるようですので気にすることはないとのこと。


Pow→Posに移行することでETHのマイナーは既得収益がなくなることになります。

それに納得がいかない中国の投資家でマイナーのチャンドラー・グオ氏が主導してPow版ETHをハードフォークさせて存続させマイニング収入を得る方法を模索しているようです。

(2022/8現在)マージ後にPoS版ETHとPoW版ETHが継続されて、ETHが2分されるのではないかと緊迫した状態になっております。
運命の日はいつ訪れるのでしょうか・・・・・。



父:曹叡の急死により、曹芳が僅か9才で皇帝に即位します。
曹叡の遺言により、曹爽と司馬懿の2名が皇帝を補佐することになりました。
当初は、曹爽が司馬懿を敬っていたため特に問題になっていなかったのですが、
次第に曹爽の腹心:何晏・丁謐ら取り巻きの提言で権力独占を画策し始めます。
まずは司馬懿を「太傅」という軍権がない事実上の名誉職に追いやることで、
司馬懿の権力を押さえ込みを謀ります。

魏国内は、曹爽派と司馬懿派の2つに分かれる緊迫した状態になります。

249年 高齢で且つ重病を装った司馬懿の姿に騙されて曹爽一派が油断をする時がきました。
そして運命の日、曹爽が皇帝:曹芳を誘って鹿狩りに赴いている隙をついて司馬懿がクーデターを決行しました(高平陵の変)

これ以降、司馬一族が、魏の実権を握ることになります
司馬懿の死後は息子:司馬師司馬昭が魏国の実権を握り、「蜀」も支配下に取り込むことに成功します。


今後もしPow版ETHが誕生したとして、すでにイーサリアムクラシック(ETC)がPoWを採用しているため、どちらかが統合されるという話が浮上するのかもしれません。

 

さらに司馬昭の子:司馬炎が魏皇帝:曹奐禅譲を迫り「晋」帝国を建国(265年)。
280年には「呉」も平定して、三国志に終止符が打たれます。


その後は八王の乱という司馬一族の欲望まみれの泥沼の時代が始まるのだが・・・・。
参考:八王の乱とは?

nemlog.nem.social

 

イーサリアムの最終形態「セレニティ」後は、魏のように2つに分裂したり、司馬一族に取って替わられてしまったように、別の銘柄に取って替わられたり、その後の司馬一族による「八王の乱」のようなカオスな状態に陥ったりするのでしょうか?
まだまだ仮想通貨サーガは終わりを迎えそうになさそうですね。