快傑Zの仮想通貨遊戯

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匿名通貨は3兄弟ではない!4兄弟だ!!

 「匿名通貨」で検索すると、かなりの確率でf:id:Zbaron:20180324234634p:plainDASHf:id:Zbaron:20180324234524p:plainMONEROf:id:Zbaron:20180324234543j:plainZcashの3銘柄が匿名通貨3兄弟とヒットします。

まるで北斗の拳ラオウ、トキ、ケンシロウ北斗3兄弟と呼ぶように・・・。

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今回は、匿名通貨3兄弟を北斗3兄弟になぞらえて説明します!

目次

 

 

1.匿名技術:CryptoNote(リング署名とその他)

代表:f:id:Zbaron:20180324234524p:plainMONERO
匿名通貨の代名詞ともいえるf:id:Zbaron:20180324234524p:plainMoneroは、2014/4に匿名通貨f:id:Zbaron:20180325215657p:plainBytecoinからハードフォークしたコインで、リング署名などを利用した技術CryptoNoteで匿名性を担保しています。

通常の署名は、送信者の秘密鍵で暗号化し、受信者が送信者の公開鍵で復号します。
1対1の関係であるため、誰から誰の送金なのか第三者が履歴を追うことが可能です。

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それに引き換えリング署名では、複数の取引の署名を集約して実施します。
そのため、例えば第三者がAさんの公開鍵からこのリング署名内で取引したことは分かるのですが、Bさん、Cさんの取引内容が紛れ込んでいるため、Aさんの取引内容まで特定をすることが出来ません。

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しかし、リング署名によって取引内容が秘匿されたとしても、公開台帳という仕組み上、第三者が公開されているアドレスからトランザクションを確認すると閲覧出来てしまいます。

そこでワンタイムアドレスという一つの取引に限り 送信者と受信者だけに知らされるアドレスの仕組みを導入することで、リング署名を補っています。
下図がワンタイムアドレスのイメージ図です。

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これによって、個々の取引履歴は、ワンタイムアドレス上で管理されるため、第三者が公開されているパブリックアドレスで取引履歴を見ようとしてもそこには記載されておらず、送金された額のみが表示されているということになります。


数あるヒャッハーな野盗集団や軍閥、拳士達を束ねあげ、世紀末を恐怖で支配し
拳王と呼ばれた長男ラオウは、リング署名のように取引内容を束ねる
匿名通貨の王f:id:Zbaron:20180324234524p:plainモネロにぴったりではないでしょうか(w)

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2.匿名技術:Private Send

代表:f:id:Zbaron:20180324234634p:plainDASH
f:id:Zbaron:20180324234634p:plainDASHは元はDarkCoinという名前であり、2015/5にDASHと名前を変えてリブランド化した匿名通貨です。
f:id:Zbaron:20180324234634p:plainDASHで利用されている技術はPrivateSend(旧DarkSend)と呼ばれるもので、コインジョイン(CoinJoin)という技術を元にしたものです。
簡単に説明すると 送金した人からの送金額を一旦「送金プール」にまとめて、
「送金プール」から受信者に送信します。
そうすることで、公開アドレスから第三者トランザクションを確認しても、保有額は閲覧できますが、誰から誰への送金なのか取引内容を特定しづらくします。
下図が「PraivateSend」のイメージ図です。

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なおf:id:Zbaron:20180324234634p:plainDASHの名前は、「突進する」や「俊敏性」「スタートダッシュ」をイメージするような もう一つの特徴である「InstantX」と呼ばれる即時送金機能に由来します。

空中戦や俊敏性に優れ
北斗2000年の歴史で最も華麗な技を持つ男トキ、しかし
ラオウの剛の拳にも憧れて陰ながら会得していたということで
即時送金機能と匿名機能を有するDASHは次男トキにぴったりではないでしょうか。

 f:id:Zbaron:20180325000756j:plain



3.匿名技術:ゼロ知識証明(Zk-SNARK

代表:f:id:Zbaron:20180324234543j:plainZcash
Zcashは元はZerocashと呼ばれたビットコインの匿名強化版として「ゼロ知識証明」を利用した2016/10/28にローンチされた匿名通貨です。

ゼロ知識証明とは

 「ある命題(秘密情報そのもの)を自分が所有していることを「真」として、その「真」以外は何の知識も伝えることなく「真」であることを他人に証明することができる」暗号理論です。

  禅問答のような技術なので、非常に分かり難いのですが、過去に記事にしたものがあるので、そちらで雰囲気を感じてください。

zbaron.hatenablog.com


 (※正直、私はどのように実装しているのか理解していません)
とにかく、「ゼロ知識証明」を利用することで、送信先アドレス取引履歴送金額などが完全に秘匿されてしまうそうです。

 

「無(ゼロ)より転じて生を拾う」・・・・
北斗2000年の歴史の中で誰も会得出来なかった北斗神拳究極秘奥義「無想転生」を習得した最強の男:末弟ケンシロウは、まさにf:id:Zbaron:20180324234543j:plainZcashに相応しいと思いました!!

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匿名通貨3兄弟の秘匿可能な項目を表にまとめると、
匿名機能としてはZcashが最強であることが分かります。

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あれ? ちょっと待ってください!? 

誰かが文句を言っています・・・・

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そうなんです・・・・北斗神拳3兄弟ではなく、4兄弟なんですよ!

この邪悪な鉄仮面の三男坊ジャギ様を忘れてはならないのです!!

 

いつの頃からか、誰もが匿名通貨を代表するのは3兄弟だと言わんばかりです・・・・

 

なぜでしょうか?

それは日本を代表する取引所コインチェックで取引されている匿名通貨が3種類であることと、某インフルエンサー匿名通貨3兄弟と題してとっても分かり易い解説ブログを書いてくれたことに起因していると推測しております(個人的な感想です)

 

4.匿名技術:Torネットワーク/IP2ネットワーク

代表通貨:f:id:Zbaron:20180325000916j:plainVERGE

f:id:Zbaron:20180325000916j:plainVERGEは元はf:id:Zbaron:20180325215941j:plainDOGECOINの匿名版f:id:Zbaron:20180325215907j:plainDogcoinDark(DD)でしたが、2016/2にf:id:Zbaron:20180325000916j:plainVERGEにリブランド化したものです。

採用されている匿名技術Torネットワークはインターネットで利用されているTCP/IPプロトコルIPアドレスの追跡を匿名化させる技術となります。
 仮想通貨でTorネットワークによる匿名とは、取引履歴、保有額、アドレスと秘匿するのではなく、インターネット上の通信自体を秘匿して、その上に流れる取引データ自体を追跡出来なくすることになります。

Torネットワークは、世界各地の有志によって成り立つ匿名ネットワークとなります。
仕組みとしては、Tor利用者が、通信を開始する時にTorネットワークのディレクトリサーバから、中継するノード情報リストを入手します。
 中継ノードから無作為に3つを選択し、そのルート上で通信をやり取りします。
(下図:今回を例にすると利用者~R1~R2~R3~WEBサーバーを経由して通信します。)

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通常のインターネットをアクセスすると通信経路にIPアドレスが履歴として残り、どのノードを通過したかを追跡することができます。

しかしTorネットワークを中継してインターネットをアクセスすると中継ノードは前後の情報しか見えない仕組みになっているため、完全に追跡することが不可能になってしまいます。

 またTorとはThe ONION Routerの略称で、それは中継ノードをルーティングする区間を暗号化する様が、まるで玉ねぎ(ONION)の皮を重ねたり、剥いだりするようなイメージから来ております。
 以下がその仕組みとなります。

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※今回は省略しますが、I2Pネットワークは、TorのIPアドレスのルーティングの秘匿とは異なり、パケットルーティングの秘匿化をする技術となります。

北斗3兄弟の中で、噛ませ犬的な立場で捻くれてしまった三男坊のジャギは、北斗神拳の技だけに固執せず、ピストルや含み針、ガソリンによる火炎攻撃などあらゆる手段を利用して北斗神拳の向上を目指していました。
仮想通貨の技術だけではなく現在利用されているTCP/IP技術による匿名化を実装したf:id:Zbaron:20180325000916j:plainVERGEこそ
三男ジャギに相応しいと言えないでしょうか(w)

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 あ、ちょっと待ってください!?


こんなシーンを覚えていないでしょうか?

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ラオウ、トキ、ジャギ、ケンシロウと同時期に北斗神拳の門を叩きながら、資質がないとされ、当時の伝承者リュウケンに破門されたキムという失われた北斗の男がいたことを・・・。

 

5.匿名技術:ステルスアドレス

代表通貨:f:id:Zbaron:20180325082558j:plainBlackcoin


Blackcoinはステルスアドレスという囮の公開アドレスを用意し、取引ごとに送信者と受信者で共通鍵をやり取りするワンタイムアドレスでやり取りをします。
これによりステルスアドレスを第三者が閲覧しても、取引内容を確認することが出来ないという仕組みです。

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どこかで見たことがあると気づいた人もいると思いますが、f:id:Zbaron:20180324234524p:plainモネロで採用されているリング署名の補完機能「ワンタイムアドレス」とほぼ同じ原理です。
ただf:id:Zbaron:20180325082558j:plainBlackcoinの場合は、利用者の裁量で「ワンタイムアドレスを」を次回の取引でも利用出来てしまうため、取引都度に新しいアドレスを生成して使うことを推奨しております。

 

f:id:Zbaron:20180325082558j:plainBlackCoinは、2014年には存在していた銘柄でPOSやスマートコントラクトを早期に取り入れた先鋭的な仮想通貨でもありました。

しかしながら、スマートコントラクトといえばf:id:Zbaron:20171110001300p:plainイーサリアムが第一人者として知られており、POSコインもその他の銘柄が有名になってしまっております。
そして本題の匿名機能についても「ステルスアドレス」だけでは、匿名技術として不足な感じもあるためか話題にもされておりません。
まさに失われた北斗の男:キムに相応しいと思いました。

 

 

如何でしたでしょうか?

 

仮想通貨の匿名技術には、

「リング署名」
「プライベートセンド」
「ゼロ知識証明」
「Torネットワーク/I2Pネットワーク」

があるので、

 

匿名通貨は3兄弟ではなく、4兄弟が正しいのです!

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最後に(私が把握している限りの)匿名通貨リストを記しておきます!
結構ありますね・・・・。

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